独りの戯言


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カテゴリ:若い日( 1 )

面接の頃

最近とは随分違うな、と思うことが沢山ある。私は4年生の秋に学校が推薦してくれた、名古屋の先の繊維メーカーに就職を決めていた。別に何も考えもせず。就職担当者の「これからは中小企業の時代だよ。大企業の下積みより中小企業の幹部の方がいいって」、という言葉に、(そんなもんかな)と深く考えもせず新幹線で面接に行った。大きな工場があり、従業員も沢山いた。とても中小企業には見えなかった。どんな成績でも学生には就職先が沢山あった。3月2日から、二週間あまりの研修があった。最後の日は河原でバーベキューを行い、それぞれの赴任先に別れていった。

自宅に帰り東京営業所に挨拶に行くと入社式まで何もない。長いこと飼っていた犬が車にはねられて、私の腕の中で死んだ。庭の端に穴を掘って墓を作った。祖母と妹は鐘を鳴らしながら、縁側からそれを見ていた。それから一週間今度は祖母が具合が悪くなり入院した。狭い病室での24時間看護で、父と母はまず体調を崩した。ベットの下に私が泊まり込み、朝食が済むと父親と交代した。こんな状態ではとても入社式どころではなかった。私は短く事情を書いて、入社辞退の手紙を送った。でも、もうすぐ4月近い、就職はしたい。当時は上場企業でも新聞に求人広告を出していた。機械メーカーに、履歴書と成績証明書、卒業証明書を送って、一次試験を受けた、さすがに二人採用に100人以上の応募があり、人数の多い大会議室の筆記試験は(こりゃ駄目だな)と思っていた。

二次試験の面接通知が来たのは、祖母が危篤の頃だった。何か予感がしたのだが、祖母が亡くなり、告別式の日の10時が面接時間だった。告別式は11時から自宅で始まる。一応、近いところだし、その後、学校の後輩に迷惑がかかってもいけないので、喪服に近い濃い紺の背広で、断りに出向いた。時計を気にしながら、ポケットには黒い喪章を入れていた。自分では挨拶だけし、タクシーに乗れば斎場には間に合うと、時間の計算をしていた。説明があり、面接は大体15分おきで、私は二人目だった(後から聞いたら一次試験の成績順で、これにはびっくり)。待合室のソファーで前に座った男は、ニコニコと愛想よく話しかけてきた。この男とは同期となり未だに付き合っている。何となく私の様子が変だったのか、「どうかしたの」と聞いてきた。私は、「お断りに来たんですよ」と事情を話した。誰かに話したかったのだろう。

面接で挨拶がすみ、私は「実は・・・」と切り出した。後から知ったのだが専務以下、私の高校の先輩の総務部長も同席していたらしい。「面接までして戴き誠に申し訳ないが、今日は告別式なのでお断りのご挨拶に来ました」、と言うと、面接者の一団がざわついた。一言二言の質問があり、「そういうことなら今日は早く行った方がいい」、という専務の一言で、私は会社の玄関前からタクシーに乗った。

斎場では釜に火が入り、親切な職員が裏側から見せてくれた(これは見るもんじゃない)。通夜・葬式の頃私は何をしていたか、この面接以外余り記憶がない。
香典返しの手配も終わり、家中が静かになった頃、「合格通知」がきた。「国内営業東京営業所に配属する」と書いてある。当時営業所は面接したビルの中にあった。私は断りに行ったのだから当然次の仕事を探すべく、学校の就職課と相談をしようとしていた。

今はきっとこんな悠長な話はないんだろうな、と思う。非情な企業にも情があった時代だ。ふと思い出すことが幾つもある。

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by zoofox | 2016-10-05 19:16 | 若い日 | Comments(2)