独りの戯言


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臨死体験

野際陽子が亡くなった、享年81歳。(合掌)

人が亡くなると生前のお知り合いが、「天国で安らかにお過ごしください」と必ず 言う。へそ曲がりの私は、(ム・・「天国」って何だ)と考えてしまう。天国に行こうが地獄に行こうが、「魂魄この世にとどまりて」、その辺りをうろうろしていようが、本人の自由だと思う。この世が天国だと思っていた人もたくさんあるに違いない。

人間の命ははかない。どんな素晴らしい人も万人に憎まれた悪い奴でも、時期が来れば平等にお迎えが来る。

隠然と未だに権力の端に姿を見せる長老元議員、我が世の春と政治の仕組みを壊しまくる人。それらの人について回る人々、敵対する人。10年経って同じことが行われているとは思えない。

私は53歳の秋から冬にかけて、人生一度きりのピンチを迎えた。10時間を超える手術が終わって、一晩集中治療室にいた。翌日の昼過ぎに兄から腕時計を戻して貰い、それでも意識は切れ切れだ。このとき不思議な体験をしている。人生の中で丸一日が消し飛んでいる。しかも私は克明にそれを見ていた。こんな話誰も信じない。

私は科学的に論理的にものを考える訓練を系統立てて受けてはいない。自分に対する、ほとんどすべての決断は「直感」に頼ってきた。それでもまあ、ここまで生きてこられた。しかし、この一日間はどうしても説明が付かない。誰にも気がつかれず、私は周囲のすべてを見ていた。だからこのことは言わないようにしている。私たちの暮らしている日常空間のすぐ隣に、違うものがあるかもしれない、一時顔を見せるのかもしれない。説明できないことはたくさんある。そんなことに気がついた。

本棚の本を整理したとき、一群の臨死体験関係の本があった。数冊を残して皆処分した。(あれが何だったのか)、結局どこにも答えはなかった。自分で経験すれば分かる。全ての人に平等に与えられている「権利」だ。私が私の経験を披露しても普遍的な事実とは言えない。一房の芳醇な巨峰の味をどんなに説明しても、「味」は伝わらない。その人が自分で経験するしかない。

死んだらどうなるのか、恐れても仕方がない。誰にでも平等にチャンスはやってくる。野際さんは今頃何をしているかな。

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by zoofox | 2017-06-16 09:17 | Comments(0)