独りの戯言


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コンバット

フォックスクラシックでは、5月にプレスタートをして、6月1日から放送が始まった。父と一緒に見たテレビ番組だ。当時(いつ頃になるのだろうか)は、「コンバット」と「ギャラントメン」という二つの番組があったと思う。印象に残っているのはヴィック・モロー扮するサンダース軍曹と、ケリー、カービイ、リトルジョンの分隊が、フランスでドイツ軍を追い詰めていく、いくつものエピソードだ。父は海軍、私は西部劇しか見たことがないから、銃器の扱い、敵の確認、身のこなし、攻撃のタイミング、負傷者の扱いなどが、歩兵の目から描かれていて、勝新太郎の「兵隊やくざ」とは違う楽しみがあった。

今放送中のテレビ映画では、「ホームランド」が出色だと思う。まるで、ドキュメンタリーだ。(アメリカはこんなに手の内をさらしていいのかな)と思うほど、アラブにおける諜報活動やテロの内輪話について事細かに描かれている。犯人はCIAだった、という結論も珍しくない。

二つの番組を対比してみる人も少ないと思うが、「敵が誰か」、「何で戦うのか」、等細かいところは大きく違う。コンバットのアメリカ人はドイツ兵に残忍な殺意を抱いていないように見える。「古き良き時代の戦争映画」と切り捨てるには何か違う。この当時はベトナム戦争の頃だと思うが、アメリカの立場と戦争の相手や方法がどんどん変わっていく直前の物語なのだろう。

指揮命令系統、服装、抗戦・・・みんな今見ると「甘く」見える。「情報」は手書きの地図だけだ。弾が当たればだいたい一発で死ぬ。当時はこれでも新鮮に見えた。「家族そろって安心して楽しめる戦争映画」がコンバットだ。対戦相手が日本だったら絶対に見ない。それにしても懐かしい。

コンバットに先だって、「ベン・ケーシー」が放送されている。「ER」を見てしまった後では、医療現場の進歩がこれほどのものかと思えるが、当時は、やはり「こんな先生がいたらいいよね」と思いながら見ていた。

人を殺すのも救うのも、この30年40年の変化は大変なものなのだな。
ヴィック・モローは撮影中の事故で亡くなった。ベン・ケーシーはあまりに役の印象が強くて、うまく転身できなかった。時代背景を面倒くさく考えなければ、おもしろい映画はおもしろい。

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by zoofox | 2017-06-10 08:46 | Comments(0)